エプロンとトート(1)

最近、家にある布でエプロンやトートバッグをせっせと作っています。
これといって目的があるわけではないけれど、作りたくて。
気持ちの赴くまま色を合わせてデザインを考え、カタチにするのが楽しくて、
1階の「作業部屋」に時間を忘れてこもっています。
そうやってできたものは、欲しいと言って下さる方にプレゼントしたり、旅先に持って行って、宿のおかみさんに「お世話になります」の気持ちを込めて差し上げたりしています。
みんな喜んでくれるから、それが作る励みになって、またせっせと楽しく・・・

トートバッグ作りました

昔は古布で洋服を作っていました。
始めたのは40代だったと思います。
四国の骨董市まで車で行って、古い着物をたくさん・・・1回に30万円分くらい買ってきては洗ってほどいて反物にし、それを洋服に仕立てていました。
反物にするところまでは障がい者施設に外注に出し、デザインと裁断は私が担当、4、5人の友人たちがそれを縫ってくれて、素敵な洋服がたくさん生まれました。
出来上がった服は、岡山や倉敷のギャラリーで展示会を開いて、販売していました。
かっちりしたカタチに縫わない大らかさが古布の風合いと合って、私の洋服はよく売れました。
そうそう、その服を買って下さったお客さんたちにモデルになってもらって、ファッションショーをやったこともあります。
みんな着こなしが上手。よく似合っていて素敵でした。

何種類もの古布をつなぎ合わせて作ったジャケット。
なかなか素敵でしょう?

藍染めのトヤマさんについて、大阪に行ったことがあります。
トヤマさんの展示会を手伝うためです。
その展示会を見に来ていた、沖縄の方と知り合いになりました。
のちにこの方が倉敷アイビースクエアで藍染め展を開くのですが、
その時のご縁で、私は沖縄のデパートで展示会を開くことになったのです。
人の縁って本当に不思議。
その頃の沖縄には古布の洋服は珍しかったらしく・・・というより、古布そのものがなかったんだと思います。
沖縄でも私の洋服たちは、たくさん巣立っていきました。

でも、いい時ばかりではありませんでした。
・・・続く。

書いた人・山下宣子