ぶつかりながら進行中2

蜘蛛の巣

今年の秋に開く「おこしいれ展」についての続きです。

おこしいれ展は、早い話が不用品販売である。
が、よくあるフリマではないということを説明しておきたい。
おこしいれ展の目的は
「大切にしてきた」道具たちを、引き続き「使ってくれる」人を探すことだ。
ただ、買って帰っても使うかどうかは、買い手の自由。
そこに介入はできないが、愛着がある分、長く放置の末、「やっぱりこれ、いらんかったわ」と、メルカリあたりに出品されるのはちょっと悲しい。
とはいえ、並べただけで買ってくれるほど、たやすい話ではない。喜んで連れて帰ってくれて、しかも自分たちの手を離れた後も、引き続き大事に使ってもらうためにはどうしたらいいかな・・・?
そこで集まった道具たちを使って「こんなふうに使ったらいかが・・・?」という提案をしようと思いついた。美しく、もしくはかっこよく、または可愛く魅せるよう素敵に組み合わせて「こういう使い方もできますよ~」「このうつわは、働き者ですよ~」と、見せる。(早い話が「テーブルコーディネート」)
我ながらいいアイデアだと思った。
それに、道具たちが持っている魅力は、並べただけでは見えてこないと思っている。上に乗っかったり、添えられたり、加わったり、ちょっと隠れたりした時に、キラリと光ってみえるのだ。
ところが、雑多に集まったモノたちから素敵な提案を生み出すセンスは、私にはない。そこで、友人が長年テーブルコーディネートの教室に通っていたことを思い出し、頼んでみた。
「短時間でまとめ上げるなんて無理、無理’~」とあっさり断られたので、先生にお力お借りできないかを聞いてもらうことにした。

先生は優しい方だった。こんなムチャブリの、ずうずうしい申し出も、快く受けてくださった。うれしくてうれしくて、教室からの帰り道は、ふわふわと夢の中にいるようだった。

今回の企画は嫁に出したいものだけを集めるのではなく、今も作り続けている、現在進行形の作家さんの作品も組み合わせようと思っていた。
作家の作品と、これから集まる未知の、雑多な、少々古い時代の道具たちとの組み合わせは、作品展ではなかなか見られない。そして実際、家で使うとしたら、同じ作家の器ばかりが一度に並ぶより、いろんなうつわたちと一緒にテーブルに出てくることのほうがありがちだろう。(え?一人の作家に統一されてます・・・?)
作品以外のモノたちが一緒になって構成するシーンは、作品だけを並べた作品展では、お目にかかれない光景なのだ。考えただけでココロは弾むようだった・・・

マダムたちからどういう内容のお品を出されても、クッションのように柔軟に受け止め、かつ、存在感もある作品。時にはつなぎ役に徹し、時には他のうつわを従えて、注目の的にもなり・・・。しかし、作家選びは難航した。何人かに絞ったが、この熱い思いを上手に文章で表す自信がなかったので、時間を取っていただいて(中には突撃で)直接会いに行った。そのうちの何人かに断られ、当初の予定より少ない、3人の作家におチカラをお借りできることになった。

さらに道は続く・・・