芋づる式片付け

いかしの舎
懐紙いれ

お煎茶の会にお誘いいただいた。自慢ではないが、この歳になるまでお茶は抹茶も煎茶も習ったことがない。
一緒に行く友人に「もし懐紙とか菓子きりをお持ちでしたら、持ってったほうがいいですよ」と教えられ、急きょ余り布で懐紙入れを作って持参。隣の人のすることを見て、緊張の中どうにか無事に終えられた。それにしても、あんながちがちの状態でも美味しかったので、相当おいしいお茶だったんだと思う。

「さて、この懐紙入れをどこにしまいましょ・・・」
こんな機会がまたやってこないとも限らないので、懐紙入れと菓子きりは大事に仕舞っておこうと食器棚の引き出しを開けた。ここはこういうものを仕舞うのにふさわしい。滅多に使わないモノを「とりあえず」入れておく場所なので、いざとなった時この引き出しを開けると、たいてい探しているものが出てくる。
が。
最近、仕舞い忘れを防止したくてなんでもここに入れていたら、いっぱいになっていた。とても懐紙いれなんか入らない。
意を決して引き出しを片付けることにした。
でもこの引き出しのものを引っ越すために、さらにその隣の家具の引き出し2つも手をつけなければならなかった。引き出しの内法を測り、ネットで無印良品のプラスチックの箱をあれこれ見ながら組み合わせ、図をいくつも書いて、やっと納得いく仕切りが完成。
やれやれ・・と2階のタンスに使わないマットを仕舞いに行って、タンスの内棚がひどい有様になっていることに気づく。キッチンの引き出しもタンスの内棚も、実はずっと前からひどいことになっていることに気づいていたけれど、片付けスイッチが入らずスルーしていたのだ。「やりますよ、ここまで来たらやりましょ」

いらないものを捨てたり、写真を撮って友人に送り、きれいなものは行き先を決めたりして、引き出し3つと内棚2つを美しく片付けた。
事の始まりは懐紙入れを仕舞いたかっただけなんだけどね。