みみちゃん!

今年も我が家の玄関先にツバメがやってきた。毎年使いまわしている巣をリフォームして、新しい夫婦が住み始めたのだ。すぐ前が田んぼだし、「職場が近い一戸建て」として、立地条件は悪くない。ヒナが生まれると、カラス除けのネットを吊って、子育てを全面的にバックアップ。大家としては、セキュリティも万全を期しており、なかなかの物件だと思っている。そのことを知っているのかどうなのか、毎日一羽が巣に座り続けるようになり、夜はもう一羽が帰ってきて、仲睦まじい様子見せていた。・・・のに。

ある日の夕方、玄関のドアを開けて、その光景に固まってしまった。羽が散乱していたのだ。明らかにツバメの羽で、長い尾羽らしきものも数本、他にもむしりとられたような大きな羽が見るもむざんな状態で散らばっていた。真っぴるまの凶行。ヒナがカラスに襲われたり、夜、ネコに巣ごと落とされたこともあったけれど、大人のツバメが昼間に堂々と襲われるなど、今までなかった。どうして逃げられなかったのだろう・・・?犯人は?その夜、一羽だけが巣に戻ってきたが、翌日からだれも帰ってこなくなった。大人のツバメを音もなく襲う。イタチか、ヘビか・・・

数日後、たまたま散歩中に会ったフジタさんが「うちのミミちゃんが、トカゲだの小鳥だの捕まえて連れて帰ってくるんよ。困るわ~」

「もしかして、ツバメなんかも・・・?」「そうそう。つい2、3日前もツバメを捕まえてきて・・」「それ、うちのです!そ、そ、それ、どうなりましたか?」「やんわりくわえてたから、生きてたわよ。だから取り上げて、窓から逃がしてやったら飛んでいったわ」「よかった~、生きてた~!」

木だって登るのです。でも、どうやって白昼堂々と犯行に及んだのか、謎。

こんな時もあれば

こんな時もある。

あ、言い忘れましたが、みみちゃんはネコです。・・たぶん。