花吹雪で桜を見送ると、
倉敷市玉島に新酒まつりの看板が立つ。

白い日よけテントの下に
老若男女が明るく酔い集うあの祭りが、
毎年当たり前に行われていたことを
本当に得がたく思う。

お酒の仕込み水は、高梁川の伏流水。
鳥取県との境に近い源流から岡山県を縦断して111km、
瀬戸内海へと注ぐ川の河口に、玉島はある。

むかしから
水はいつも流れている。
町の中を、いつも流れている。
とどまらずに、いつも。

いま、
この手の中の小さな杯に、水の流れが見える。
山の奥で、水が湧き出るところが見える。
澱みなく、見える。

今年、祭りの看板は立たないけれど、
目の前の水面にはきらきらと、
輝いている、新緑が。

文・やすはら りの

とっくり・H13㎝ ちょこ・H5.5cm   ¥7810
ガラス・山下理恵

お盆(ケヤキ)・RETRO STOREサイ・ズ→

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透明のガラスに白い羽毛のような地模様が入って、涼し気な酒器です。
とっくりの方は花をいれても似合いそう。山下理恵さんのガラスです。